2015年2月10日火曜日

<活動報告>2015.02.08 そもそも+「手遊び」

2015年 2月8日(日) 13:00-16:00  @高島平1丁目集会所

今年度最後のそもそも+「手遊び」を実施しました。
今回の発案者はなんと、荒巻シャケさん。
前回のChild+に参加者として来てくれたシャケさんが、「手遊び」に
ついて考えてみたいし、現場の保育士さんの視点を知りたいな。
と、投げかけていただき、今回のそもそも+「手遊び」が実現したのです。

今回の参加者は35名。
そのうち、なんと半数近くの15名の方が、初参加でした。
Facebookやお友達の紹介、そして、シャケさんのBlogから。。。と
様々なところから、新しい方々が駆けつけてくれました。
こうして、また広がっていくのもうれしいことです。

付箋を使いながら、手遊びをしているときの子どもの姿、
子どもたちがどんなことで楽しんでいるのか、
そんなことを出し合ううちに、どこのグループでも、話題になったこと。
それは、「保育者のための」「大人のための」手遊びになっていないか。
ということでした。


朝の会、行事の前、食事の前。
子どもたちを静かにしたり、集中させたりする「手段」としての活用方法が
見えてきました。

もうひとつは、その「場面の課題」だけではなく、保育者からの
一方通行になっていないか。という課題でした。

子どもたちは結果としては、楽しんでいるかもしれないけど、
本来の手遊びの楽しみはいったいどこにあるのだろうという
展開が多くみられました。

その中で、私たち現場の保育士の気づきとして、
・感覚統合にとても役立っている。
・固定観念にとらわれない楽しみ方をしたい
・場面の切り替えだけじゃ寂しいよね
・みんなが楽しくて 大人も子供も楽しく
・オノマトペ(擬音語)の伝承手段として意味がある。
・スピードや抑揚、変化を楽しんでいる。
・質問の入った手遊びが子どもたちをひきつける。
・保育者が楽しく&子どもが主体的に

グループ発表ではこのような気づきや願いが発表され、
合わせて各グループから、ひとつ手遊びの紹介がありました。
さすが、幅の広い皆さんが集まる場所。
カナダの英語の手遊びから、長崎のわらべうたまで、いいお土産にもなりました。
どんな手遊びをしたかって?。
それは、参加者だけの秘密です。

グループ発表のあとは、お待ちかね。
荒巻シャケさんの、手遊びワンポイントステージ!!



ワンポイントなんて、書いたのは大間違いでした。
たくさんの手遊びやからだ遊び、ふれあい遊び、遊び歌を実際に楽しみながら
学ぶことができました。
そして、何よりも、ひとつひとつの歌や遊びが生まれた、背景や保育環境。
それにこめたシャケさんの想い。
その想いを全身全霊で伝えてくださいました。




とかく、保育士側の都合で、手段や技術論ばかりが先行してしまう「手遊び」。
でも、やっぱり「遊び」なのです。
主体性は子どもたちにあり、子どもたちが選び、楽しみ、アレンジして、形をかえて、
そんな「ゆとり」があるからこそ、本来の楽しさが生まれ、子どもたちの中で
伝承されていくべきなのではないかと感じました。

Child+としては、先月のただじゅんさんに続き、遊びの達人を2か月連続で
お招きしました。お二人とも、根本に流れる想いは同じであることも私たちは
感じることができました。

コミュニケーションのツールとして、子どもたちとやりとりをしながら
楽しめる、そんな「手遊び」の伝承者でありたいなと感じました。

参加者のみなさん。荒巻シャケさん。
ありがとうございました。


次回のChild+は。。
2015年3月8日(日) 
詳細はこちら↓
「板橋区の学童 あいきっずのこれから」

2015年2月7日土曜日

<活動報告>2015.01.24 そもそも+「実習生と保育士」 参加者の声

実は、そもそも+「実習生と保育士」が行われた日の午前中。
保育士養成校の先生から依頼を受けて、Child+から12名の保育士が
学生さんとの対話のため、大学に行き、ディスカッションを行う
プログラムを実施しました。

その場で、案内をしたところ、4名の学生さんが
そもそも+「実習生と保育士」に、勇気を出して参加してくれました。

その学生さんから、素敵な感想が届きましたので、ご紹介します。
原文のまま掲載させて頂きます。
ありがとうございました。


Mさんから
「実習生と保育士」に参加して、様々なところに所属している方の話を聞いたり、
実習の姿、本質などを考えて、私の実習に対する気持ちが変わった。

また、実習先の先生方が、このように思ってくれていたらいいなと思うこと、
自分も実習にこのような姿勢で臨めばいいんだと思うこともあり、
これからの実習は今までと違う視点を持って臨めると思う。

グループごとの作業では、私が書けなくて困っている時に、
同じグループの方がどんなことを書けばいいのか詳しく教えてくださったり、
私の意見を否定せずに真剣に聞いてくださる方が多くて、
私ももっと自分の意見をわかりやすく、素直に伝えられるようになりたいとも思った。

様々なところに所属している方と話すことができて、
私にとって、とても貴重な経験になった。

そして、これからの実習が、実習生、実習先の保育士・子ども、
皆にとって、いい実習になるように変わっていったらいいなと思った。

その後に誘っていただいたご飯会では、絵本を紹介してくださる保育士の方がいたり、
様々な話をしてくださる方がいたり、時間があっという間にすぎてしまったと感じるくらい、
とても楽しかった。
今回、参加して、素晴らしい出会いがたくさんあり、参加してとても良かったと感じる。
これからも、Child+の様々なイベントにたくさん参加したいと思う。


Nさんから
学校で午前中に行われたワークショップでの紹介をきっかけに今回初めて参加しましたが、
最初は学校の課題あるしどうしようかと思って迷ってましたが、
参加して本当によかったと思いました。

私は、初めて話す人とは緊張し、中々喋れない事もあるので凄く緊張し、
戸惑う事もありましたが、私が話しやすいように意見を聞いてくださり、
話してる時も真剣に聞いて下さったことで自分の思いも伝えることができ、
とても楽しく充実した時間を過ごす事ができました。

今回のテーマは、今回のワークショップに参加しなかったら、
こんなにも深くに考えることはなかったのではないか、
保育士さんの思いを聞くことが出来なかったのではないかと思います。

普段の保育士と実習生という立場であれば、言えない事を話したり、
また聞けない事も聞いたりと 今回保育士と実習生、対等の立場としてお話させて頂いたことで、
今までは気付く事の出来なかった 保育士さんの思いに気付く事ができ、
また実習に対する考え方、先生に対する思いが変わり、
実習について深く考える事が出来たと思います。

今回出会った皆さんはとても優しく、素敵な方ばかりで、
・実習で皆さんのような先生に出会いたかった
・学校にこの先生いたらよかったのに
・この先生に教えて欲しかったと思う方、
この先の実習や就職先で皆さんのような先生方と出会いたいと思いました。

そして私自信もそう思ってもらえるような存在になりたいと思いました!
今回本当に参加してよかった、また参加したいと心から思える時間になりました!
本当にありがとうございました!


Yさんから
そもそも+に参加して、現役の保育士さんや
特別支援学校の先生など様々な立場の方々とお話させて頂く良い機会となりました。

実習先では聴く機会のない疑問についてや、実習生を受け入れる保育士さんの思い、
実習の意味など、様々な話を聴くことができました。

子どもに携わる仕事をしていらっしゃる大先輩な皆さんと対等にお話できるというのは
初めてのことで、そんなチャンスはめったにないことだから参加できて
本当に良かったと思います。
学校で教わったことが全てだった今までより視野が大きく広がりました。
これからもまた、参加したいと思います。ありがとうございました!

<活動報告>2015.01.24 そもそも+「実習生と保育士」

いつもは、「遊び」をテーマにディスカッションをしている、そもそも+。
今回は、少し趣を変えて、「実習生」をテーマに行いました。

題名が「実習生と保育士」ということもあり、様々な立場の方々が
参加してくださいました。

・養成校の先生
・保育をフィールドに活躍するジャーナリストさん、ライターさん。
・園長先生
・現場の保育士
そして、 ・実習を終えた大学生。

いつもなら、子どもの姿から、「遊びの意味」を探り、
本来の「遊び」のあり方や改善策を考えますが、
今回は、様々な立場・視点から、実習生の姿を捉えながら、
実習の意味やあり方を考え、そこから、実習生をどう支え、育てて、
いい実習にしていくのか。

そんなことを話し合いました。



<実習の姿>

○学生さんからは、
・日誌が大変。  
・間違えるのが怖い。  
・やらなきゃ、ばかりで楽しめていない。
・緊張していて自分がだせない。人の目が気になる。
と、ネガティブな意見が大半でした。

○養成校からは
・巡回指導に行った時の園長や主任の反応、反対に実習生の反応が気になる。
・受け入れ園の職員に余裕が必要。  
・土産や受け入れてもらうまでのやり取りに気を使うのが大変。
と、かなり現実的な課題が。

○保育士からは
・初心にかえる。自分の保育のふりかえりになる。    
・共に学び合う。教えながら教えてもらう。
・「知らない」のが当たり前。
と、前向きな意見もたくさん。

しかし、現実問題、現場では多くの課題があるのが
浮き彫りになりました。

そして、
<チームで考えた改善策>として
・保育士の意識の改善。
・こどもと遊べる時間をたっぷり取る。
・ゆっくりと指導できる時間と気持ちの確保。  
・怖いというイメージをもたせない。
・聞きやすい、話しやすい、雰囲気作り。    
・学んで欲しいという圧をかけない。
・園と養成校の連携を深める。         
・未来の仲間という意識を持つ。
・日誌の負担を軽くする。(タイムテーブルではなく、こどもや保育士を観察、分析する日誌案)




など、多くの意見が出されました。

最後には、グループ別の発表に加えて、
各所属別の話し合いの場もつくりました。

印象的だった、学生さんからの意見を最後に
ご紹介します。

○学生さんから  ~自分が保育士になったら~
  ・評価を気にしないで色んな事をやってみてね、と言える先生になりたい。
  ・実習に来ることがwelcomeな先生になりたい。
  ・楽しかった、もっといたいと思える実習にしてあげたい。
  ・質問しやすい雰囲気を作りたい。   
  ・小さなことでもほめてあげたい。
  ・自分の意見を押し付けない先生になりたい。


実習生を「次世代の保育を担う、未来の仲間」として、
保育士も養成校も、そして子どもたちも笑顔で
実習生を迎え入れる、そんな実習をみんなで作り上げていきたいな
と感じた、とても意義深い一日でした。

多くの立場から、「実習」を語る。
いい場ができた気がします。
参加者の皆さん、ありがとうございました。


Written by Gacha